【ぬいぐるみ病院ってなに?】病院設立の原点は大切なコとの別れ…かけがえのない存在とずっと一緒にいられるように【後編・インタビュー】

【ぬいぐるみ病院ってなに?】病院設立の原点は大切なコとの別れ…かけがえのない存在とずっと一緒にいられるように【後編・インタビュー】

前編では体験ルポ中編ではシステムの説明をしてきましたが、

【前編】ぬいぐるみ病院ってなに?【体験ルポ】大事なこのコを助けて!ぬいぐるみ病院®︎に我が子を入院させてみた!

後編【ぬいぐるみ病院ってなに?】病院設立の原点は大切なコとの別れ…かけがえのない存在とずっと一緒にいられるように【後編・インタビュー】

後編ではぬいぐるみ病院を運営している、株式会社こころ代表取締役の堀口こみちさんに、ぬいぐるみ病院のアレコレを伺いました~~!

子供のころから一緒の「ぬいぐるみさん」は
かけがえのない存在

――我が子、スノーくんたちが入院したときは、手厚いケアをありがとうございました。このようなステキな病院を設立したきっかけ何ですか? 設立からの年数も教えてください。

設立をしてから8年になります。最初はフモフモさん専門の病院で、フモフモさん以外の患者さんにお越しいただくようになってからは5年目です。

最初は「フモフモランド」というフモフモさん専門のショッピングサイトを開いていました。そこで、ぬいぐるみさんをお迎えした方から、お綿が少なくなったり、愛され色(色落ち、汚れなど)が強くなってきたというお悩みを伺い、フモフモさん専門の病院から始めました。

ぬいぐるみさんは、かけがえのない命の存在だと思っています。そのため、あえて「さん」をつけて呼んでいます。

私自身も子ども頃からずっと一緒のぬいぐるみさんがいましたが、突然その子と離れなければならない状況となり、とても心が不安になりつらい体験をしました。

ぬいぐるみさんがいつまでも健康で、ご家族と一緒にいられる生活を守るために、病院をつくろうと思ったのです。

 

▲かわいい子たちがズラリと入院中~

子ども時代のぬいぐるみとの別れが、ぬいぐるみ病院オープンの原点

――堀口さんがかわいがっていたぬいぐるみは、どのような子だったのですか?

ハムスターの子で、名前はスピカちゃんといいました。どこに行くにも一緒で、トイレにも連れて行っていました。そのせいで、ぼっとん(くみ取り式)トイレに落としてしまい(笑)大騒ぎでした。田舎だったので、最近までぼっとんトイレがあったのです。

大人たちが総出で、スピカちゃんを救出してくれて、その後も一緒に生活をしていました。ところが、小学4年生頃だったと思いますが、お別れしなくてはならないことになり、ハッピーエンドではありませんでした……。でも、その悲しい経験が今の病院をつくりあげているのだと思います。

 

▲ぬいぐるみと家族の心によりそう病院なのです~

――スピカちゃんとの思い出がつくりあげた病院なのですね……。現在、入院患者さんはどれくらいいらっしゃいますか?

月に200人ほど入院されます。
入院待ちをされている方が、たくさんいらっしゃるので、もっと増やしたいという思いはあるのですが、心をこめて丁寧にケアをしたいので、今はこの人数になっています。
それでも、スノーくんが入院した頃に比べると、スタッフの数も倍に増えて入院人数もかなり多くなりました。

受け入れたぬいぐるみは1万人超。全キャラクターを制覇したかも!?

昨年2020年には、1万人目の患者さんを受け入れました。

 

▲こちらのかわいいブタさん2人組が、記念すべき1万人目。

 

▲元気になって退院しました。

――我が家は、フモフモさんシリーズの子を入院させましたが、何のキャラクターが多いですか?

ディズニーシリーズ、ポケモンシリーズ、リラックマ、カピパラさん、ドラえもん、しまじろう……全キャラクターを制覇したのではないかと思うくらい(笑)、いろいろなキャラクターの患者さまに出会いました。
ご当地キャラや、懐かしい昭和のキャラクターまで、本当にさまざまなキャラクターさんがいらっしゃいます。

――スノーくんが入院したときは、退院時に病院までお迎えにいくことができました。コロナ禍による感染予防対策中という特殊な状況の現在ですが、お迎えはできますか?

お見送りもお迎えも継続して行っています。予約をしていただければ、来院はOKです。
ただ、その日のうちに治療するという外来は一時中止しています。というのは、長い間お待ちいただいている予約の患者さんが大変多く、手が回らないという状況にあるからです。今後、改善していきたいとは考えています。

オーダーメイド染色に皮膚移植…。驚きのぬいぐるみ治療技術!

来院すると、涙ながらに見送られるかたがいらっしゃいます。
こんなにも自分を支えてくれていた存在なのだと、改めて感じたとおっしゃっていました。
お迎えの時も、再会の喜びと安堵感で涙される方が多いですね。

――その気持ち、実体験をしたのでよくわかります。特に、ICUに入られる方は、入院が長くなるのでお見送りがつらいと思います。ICUに入られる方は、どのようなぬいぐるみさんがいらっしゃいますか?

本当にさまざまです。
手術が難しかったのは、本革の患者さまで、針を入れるとバリバリと皮膚がはがれるように崩れ落ちる方、繊細な皮膚でお風呂に入ると溶けてしまいそうなデリケートな方の全身縫合手術など……、

 

▲ICUの患者さまはこんな感じ……

あわわわ……燃えてしまった……? 痛々しい「すみっコぐらし ぺんぎん?」です

 

▲オーダーメイド染色で同じ色のスキンを調達してもらい、元気になりました(ほっ!)

▲うわあああ……こんなにボロボロになってしまったうさぎさんも……

 

▲な、な、なんと、全身皮膚移植でよみがえりました!すごい技術! スタッフさんの技術の高さがうかがえます。

 

思い出と要望を繊細に汲み取って再現。ボロボロの状態でもあきらめないで入院を!

当病院のぬいぐるみドクターは、繊細な感覚を持っている者ばかりです。家族しかわからないような、微細な表情でも、そのご要望を受け取って近づける技術を持ち合わせています。
人生で一番つらかった時に、助けてくれたぬいぐるみをその当時のお顔にしてほしいとのご家族のご要望で入院されたぬいぐるみさんがいました。微妙な表情の違いを読み取って、当時のお顔に手術をしたことがあります。
思い出に残っている治療は、ずっとお体だけですごしていたうさぎさんです。ご家族の結婚式に参列するためにお顔を再生するために入院されました。無事にご結婚式に参列することができ、私たちもうれしかったです。

――うう……、泣けてくるお話……。スノーくんが入院した2016年当時と、病院は何か変わったところはありますか?

より患者さまの大切な思い出や、お身体を残しながら個性を生かす温存療法の研究に取り組んでいます。温存療法とは皮膚をできるだけ活かす治療で、だいぶ皮膚が痛んでいる子も…

▲全身皮膚温存療法で、こんなにイキイキ!

さらに、季節に合わせた楽しい患者さま交流会やパーティーの種類が増えました。また、優しいドクターやナースも増え、夜眠れない患者さまには、子守歌やお話を読み聞かせしてくれる「寝フモ」さんも来てくれました。

 

入院待ちのぬいぐるみが主役のSNS「ぬいぐるみの国」がオープン!

――ぬいぐるみさんたちが、安心して入院できますね。今後、病院での新しい取り組みなどは?

ご入院を待ってくださる患者さま、ご家族のお気持ちが少しでも安心していただけますよう、もうすぐオンライン上の待合室のようなものが出来る予定です。
そこは、オンライン診察が出来たり、ご入院してから受ける治療の勉強が出来たり、お家でのケアの方法や、限定の動画を見ていただけます。また、そこでは心が通じ合えるお友達との出逢いがあったり、楽しいコミュニティに参加したり、ありのままに自然体でいられる優しい世界の「ぬいぐるみの国」という場所がオープンする予定です。
そして私達は、これからも当病院でケアされる患者さま、ご家族の心の支え、愛の存在であるぬいぐるみさん達の可愛いお姿を、SNSなどを通じて世界に発信し、地球に生きるすべての命あるものを大切にする優しいこころが世界中に広がることを目指しています。

堀口さんのぬいぐるみへの取り組みは、まだまだ続くようです。

【前編】ぬいぐるみ病院ってなに?【体験ルポ】大事なこのコを助けて!ぬいぐるみ病院®︎に我が子を入院させてみた!

後編【ぬいぐるみ病院ってなに?】病院設立の原点は大切なコとの別れ…かけがえのない存在とずっと一緒にいられるように【後編・インタビュー】
<information> 
●ぬいぐるみ健康法人 もふもふ会 ぬいぐるみ病院® 

●場所:大阪府豊中市野田町34-5ケントビル1階 

●公式サイト: http://nuigurumi-hospital.jp/

取材・文/ますみかん

協力/ぬいぐるみ病院®︎

※掲載の情報は。2020年12月時点のものです

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